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■お母さんたちの生活の知恵から生まれたバングラデシュの伝統「ノクシカタ刺繍」
バングラデシュでは、古くなった布を手縫いの刺し子で補強したものを「カタ」といいます。村の女性たちは、民族衣装の「サリー」を何枚か重ね、上掛けや赤ちゃんのおくるみなどに再利用してきました。それに「ノクシ」(デザイン)がほどこされたものがノクシカタ刺しゅうです。
ここで紹介しているのは、農村の女性たちが一針一針刺した手刺しゅうの布を、地元でていねいに縫製した作品です。
布一面に縫い取りをすることは、とても時間がかかる仕事ですが、そんな単純作業の繰り返しの中でも、女性たちは少しでも美しいものを作りたいという思いや遊び心を忘れません。一枚の布は彼女たちにとって自由に表現できるキャンバス。身近な自然や村の風景、結婚式の思い出などなどの日々の暮らしの様子から、神様や空想の動物など、家族の幸福や繁栄を祈るさまざまな祈りがこめられた図案が、自由奔放に描かれています。

■ノクシカタ刺繍のつくり手が暮らす、バングラデシュ西南部 ジェソール県シャシャ郡
首都ダッカの経済成長が注目されていますが、農村では物価が高騰し続け、生活が厳しくなっています。村にはシングルマザーも多く、刺しゅうによって得られる収入は、彼女たちの生活を支える貴重な現金収入となっています。

■NPO法人 日本・バングラデシュ文化交流会(Japan-Bangladesh Cultural Exchange Association)
日本・バングラデシュ文化交流会は、元青年海外協力隊員が中心となって1996年に発足し、学校給食、大豆食品普及、農村女性の刺しゅうによる収入向上支援プログラムなどを通して、バングラデシュの女性や子どもたちのために活動しているNPO法人です。
刺しゅうや縫製の技術指導を行うとともに、現地事務所H&T(ハンディクラフト&テイラーリング)部門から送られた製品の販売に協力しています。現金を得る機会が少ない女性たちにとって、刺しゅうの工賃は貴重な収入となり、子どもたちを学校に通わせるなど家族の生活を支えています。また、収益は当会が支援している小学校の学校給食にも役立てられます。
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